ジェンダー・クライム

主人は自分だ

内容
ある事件の加害者の父親が遺体で発見された

感想
レイプ事件はほとんどが泣き寝入りが多い。
それは犯罪を立証しようとすると
被害者に具体的なことを聴かないといけない。
被害者が思い出したくもないことを他人に
言うことはどれだけの苦痛か。
最近自衛隊の女性が性被害を訴えたことや
実の父親に性暴力を受けた女性が顔を出して
裁判を起こしたことはどれほど勇気がいったことか。
その女性たちを誹謗中傷する輩はどういう神経を
しているのかと思う。

性被害を訴えても示談にしたりして加害者をなんの
罪にも問わず放置し、さらなる被害者を出してしまう。
きっと巷にはたくさんそういうことがあるのだろうと
思うわせる小説だった。
レイプ以外にも性差別もことも言及していた。
日本では夫のことを主人と呼ぶが、主人は自分だと
書いてあったのが印象的だった。

昭和以前の世代は男尊女卑が当たり前だった。
義理の父母をみていたらよくわかる。
義理父は自分の言うことが正しい、俺の言うことを
聞いていればいいと義理母にいつも言う。
それを聞いていると私は腹が立つから
嫁の立場だが反撃する。自分の奥さんを何だと思っているのか。
下僕ではない。もし夫がそんなことをいうものなら
即離婚だと思う。

いつもの天童荒太テイストとは少し違って
こういう小説も書くのかと思った。警察ものって
初めてかも。

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