「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力」

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内容
答えの出ない事態に耐えることでどういうことが起こるのか。
逆に答えの出ない事態を性急に出すとどうなるのか。

感想
この作家の本が好きでよく読んでいた。最近は少しご無沙汰をしている。
たまたま見つけた本が小説ではなかったが読んでみた。

特に印象に残ったのが”第九章 教育とネガティブ・ケイパビリティ”で
”その教育が目ざしているのは、本書の冒頭で述べたポジティブ・ケイパビリティの
養成です。平たい言い方をすれば、問題解決のための教育です。しかも、問題解決に
時間を費やしては、賞賛されません。なるべくなら電光石火の解決を推賞されます。
この「早く早く」は学校だけではなく、家庭にも浸透しています。わが子に対して、
「早く早く」を母親が一言も口にしない日はないのではないでしょうか。”
耳の痛い文章だった。家でも子供に対して「早く早く」は毎度言っていて
言わない日はない。この本を読んでからなるべくこの「早く早く」は言わないでおこうと
思ったのに、数分後には言っていた。子供には子供のペースがあるのは
わかっているが、親から見るとどうしても口を出したい。
この「早く早く」は親の勝手な都合だとわかっていても、今後もきっと言って
しまうだろう。

学力のことも書いてあり、南仏のマルセイユでの小学校では落第がある。
”学習の遅い者は、その学年を何度でも繰り返す。考えてみれば、これが当然の
やり方です。それぞれ、人によって学習速度に差が出てくるのは当然です。”
本当だったらそのやり方の方が子供のためにはいいだろうなと思った。授業が
わからないまま進んだら、次の習うことは理解できない。わからないことは
わかるまでやればいいのだけれど、日本では許されない。補助のクラスに入るか
特別支援のところに入るかになる。何もかもみんな一緒にが仇になって
いるのかもしれない。

”第十章 寛容とネガティブ・ケイパビリティ”の中の戦死者の言葉
「きけわだつみのこえ」を読んだ時は涙が出た。何のために戦争に行って
死んだのか。読んでいて悔しくて腹立たしくなった。戦争を始めた人間を
八つ裂きにしてやりたいほどだ。どうして大多数の人が亡くならなければ
ならないのか。怒りが止まらない。いつ何時でも何が起きても絶対に
戦争をしてはならない。
ロシアも戦争を早くやめてほしい。なぜ今の時代に戦争までしないといけないのか。
どうして話し合いで解決できないのかが不思議だ。外面的な事しかわからないが
たった一人が意固地になっているとしか思えない。こんなに国際的に
非難されていても戦争をやめないというプーチン大統領のエゴだとしか思えない。

最近北朝鮮からのミサイルが日本に向けて発射されたと何十回か報道されている。
北朝鮮の行為は腹立たしい。でも武力行使や経済制裁をしたところで
北朝鮮がミサイル発射をやめることはないと思う。一番いい方法は話し合いで解決
できるのが最善ではないかと思う。今のところ北朝鮮は話し合いに応じる
気配はなさそうだが。

ロシアにしても北朝鮮にしても結局自国のことしか考えていない。もう少し
外交に力を入れれば、もっと国民は住みよい国になるのに。ロシアや北朝鮮の
国民は政治家のせいで危機的な状況に立っていると思う。

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