「脱北航路」

あらすじ
北朝鮮の潜水艦の乗組員が何十年も前に北朝鮮に拉致された広野珠代さんを
人質に日本へ亡命しようとしている。日本に行くのを阻止しようと追っ手を
振り切ろうとするが、、、。

感想
月村了衛は何冊か読んでいてどの本を読んでも面白くはずれがないので
今回も読んだ。

スピード感やリアリティがあり、まるで映画を一本見たと思うほど
あっという間に読んでしまった。
特に印象に残ったのが最後の北朝鮮の乗組員や広野珠代さんが潜水艦から
滑り落ちて荒波に投げ出されていようとしているのに海上保安監の鈴本や
いわみの全員が上の命令でただ傍観している。人が荒波に投げ出されたら
死ぬのは免れない。自分たちが助ければ、助けられるのにというもどかしさや
口惜しさが出ていてよかった。現実にこの場面になったら海上自衛隊やその上は
どういう判断を下すのだろうと考えてしまった。北朝鮮の乗組員や広野さんを
助けた時点で北朝鮮がミサイルや武器で攻撃してくる可能性がある。
外交問題にも発展する。ただ、目の前で人が亡くなるのを傍観するのはとても
辛いし、ずっと後悔するだろう。

私は基本戦争反対で憲法第9条も変えるべきではないとは思っていたが
「土漠の花」や「脱北航路」を読むといざこういう場面になると
どうすればよいのだろうと考えてしまう。ただただ反撃もせず黙って
自分や仲間や家族や友人が殺されてしまうと思うと、やっぱり自衛するために
戦わないといけないのか。それとも敗戦国、原爆被害国として反戦を支持し
じっと耐えるべきなのか。自分の知識不足や勉強不足で安易に答えを
出せない。まだまだ議論することや考えること、勉強することがあるが
これだけは絶対に言える。絶対に戦争をしてはいけない。

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