共通の守るものができたら
内容
ネットで知り合った集団自殺志願者4人が自殺を
しようとするのだが
感想
この作家の本が好きで(法医昆虫学捜査官シリーズが特に好き)で
今回も楽しく読ませてもらった。
私はどちらかといえば読むのが遅くだいたい一冊の本を全部読むのに
一週間ぐらいかかる。それが今回は二日で読んでしまった。
面識のない、普段なら交わらない4人が人生最後に出会ったのは
今の時代ならありそうな話だ。それぞれわけありで(だから
自殺志願者なのだが)それぞれ癖がある。
それが赤ちゃんを助けたばかりに”赤ちゃんを守る”という共通の
思いで4人は協力しあい、絆を深める。
最初は互いに蔑み合い、仲も良くなかった4人が自殺という行為を
忘れて赤ちゃんを助ける。
最後の方にはこの5人が揃わないと(赤ちゃんを含む)、誰が欠けても
だめだという思いがそれぞれ芽生えてきて泣けた。
赤ちゃんを捨てたは裏に大きな犯罪があるからだが、推理小説あり、
人間模様ありで凄く満足した。こういう話をドラマにしたら
おもしろいのにと読みながら思った。
共通の守るものができたら団結力は強くなる。わかりやすいのは
子供がいる家族だ。子供を守るためになんでもする。
たまにそうではない家族もいるがほとんどの家族は子供のために
なんでもすると思う。だからこのタイトルも”家族”がついているのか。
納得。