神と黒蟹県

架空といえども

内容
黒蟹県の人々と神にまつわるお話

感想
架空といえどもどこかの県の話のようだった。
県や町や村の諍いや派閥やどこにいても
ありうる。そこに代々住んでいるのが長ければ
長いほど、人々の軋轢もあるし、信仰や風土なんかもある。
そういう県や町に神様が人の姿をして紛れ込んでいるのは
なんだか楽しい。意外に嫉妬したり焼きもちを焼いたり。
そういえば昔は実家でもお祭りはあったけれど
いつの間にか無くなっていた。祭りが運営する人が
いなくなったのだろう。

『なんだかわからん木』の話は親近感がわいた。
たぶん主人公の十和島絵衣子に年が近いからだろう。
だからといって絵衣子のように管理職でも
仕事ができるわけでもない。
50歳を過ぎると女友達も多様という箇所には
理解ができる。”スピリチュアルや陰謀論の世界に
旅立った人もいる。”ああまさにそういう人います。
この年で(若い時ならで理解できるが)霊やスピリチュアルなんか
どうでもいいだろうと思っていたのだが、この年だからこそ
深みにはまるのか。私にはどうもよくわからない。
時たま陰謀論も言い出す人もいる。正直だからなんなの?と
聞きたい。陰謀論があろうとなかろうと一人の力では
抗えない。流されていくままだ。
50代になってまでそんなくだらないことには
つきあってられない。そんなことを考えている暇が
あればもっと楽しいことを考えたり、行動したほうがいい。

なんだかつかみどころのない小説だった。だけど
面白くないわけではない。世界観が独特。
こういう小説も好きだな。

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