人獣細工

あいかわらずグロい

内容
「人獣細工」「吸血狩り」「本」短篇集

感想

「人獣細工」
臓器移植の専門だった父親の死後、夕霞のカルテや
移植の時のビデオが見つかった。
夕霞の全身の大半を豚から移植しているからもう豚なのか
それとも人間なのかわからなくなってくる。

最近豚の心臓を移植した人が亡くなったと
ニュースになっていた。動物から人に
臓器を移植するのは今の技術で持っても難しいのだと
思った。
現実的に豚からの臓器移植で生きられる可能性は
今のところほとんど0だが、この本を読んでいると
万が一でも生きられるのではないかと思わせる。
でも脳まで移植できるようになったら、
知能的にはどうなのだろうか。もうそれは
人間ではなくて人間の形をした豚なのだろうか。

 
「吸血狩り」
子供だと思って大人はからかってはいけないのだと
教訓のような話だった。子供が何もできないと思って
怖がらせたり、余計な話をしてはいけない。
自衛本能で子供なりに(大人よりもっと歯止めなく)
なんでもやってしまう。正義感の強い負けず嫌いの
子供は特にそういう傾向があるのだ。

「本」
どこが現実の世界か最後まで読んだら余計に
わからなくなる。二重にも三重にもパラレルワールド
ある。
「絶対芸術家」になるために”相応しいもの”に
インストールするが、”相応しいもの”でなかったために
高菜君やその家族はおかしくなった、その描写が
あまりにもグロく、なぜか漫画(楳図かずおタッチ)で
想像してしまった。この作者はやっぱり描写が
グロい。小学生や中学生にはちょっと読ませられないな。
大人だったら耐性があるけれど、小学生や中学生だったら
夢に出てきそうで精神的にだめだ。
本のR15かも。

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