小説「安楽死特区」

自分のことがわからなくなる

内容
社会保障費で国が潰れそうだが、国民皆保険は
維持したい。だから長生きしたくない人には早く死んでもらう。
そのために安楽死特区を作った。

感想
認知症になったら、すべてのことを忘れてしまうのだろうか。
最初のうちは物忘れから。だんだんひどくなると生活が
できなくなる。最後は寝たきりだ。

私も認知症やがんが他人事ではない年齢になってきた。
いつ認知症やがんになってもおかしくはない。
乳がんは私の年齢で罹る人もいればもっと若い人も
もっと年をとった人も罹る。年齢に関係なく乳がんは罹る。
他のがんはどの年齢が罹りやすいかはわからないが乳がんだけは
違うようだ。私も祖母も60歳を過ぎてから乳がんになった。

年をとればそれだけ病気のリスクが若いときよりも
格段にリスクが上がる。
病気になった時に確実に治る病気ならよいが
治らない病気ならどうするのか。
治らないがんや多発性硬化症は痛みを伴い、徐々に
身体の自由を奪われる。認知症も自分のことがわからなくなる。
どれだけの痛みか、苦痛か本人にしかわからない。
この苦しみはきっと他人にはわかってもらえないだろう。
そういう時に”安楽死”を選択するのは私はありだと思う。
国の政策だろうがなんだろうが関係なく日本も安楽死を
考える時が来ている。延命治療するのは善ではない。
沢山の管に繋がれながら、生きているというのは酷だ。
人生最後は自分が選択した方向に行きたいと思うのが
自然ではないか。

女流作家澤井真子のおひとり様だからこその
高飛車な物言いや世間に虚勢を張っている感じは
現実世界でもいそうな人だ。もし子供が生きていたら
もっと世間に虚勢を張らず頑張れたのではないかと
思った。年齢が近いから余計にそう思った。

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