「なぜ日本語はなくなってはいけないのか」

使っているにもかかわらず、知らないことが多い

内容
日本語の重要性を説いている

感想
私は方言が好きだ。結婚して富山に住んだ時、知ったかぶりで
きときとを間違った使い方をして、夫にそういう意味ではないと
言われたことがある。どういう言葉と勘違いしたかは覚えていないが。
方言にはそこの土地の風土や歴史が関係している。
どこの土地から人が流れて、とどまるのかがわかる。
それと似ていることで、昔一緒に働いていた人が旅行に行くと旅行先の
スーパーへ行って、そこで地元のものを買ってくる。そうすると
価格は抑えられるし、地元の人がどんなものを食べているのかが分かると言っていた。
方言と食べ物は、歴史と同じくらい重要なものではないだろうか。

本の冒頭から新疆ウイグル自治区のことが載っていた。新疆ウイグル自治区のことを
知ってからセットでジェノサイドという言葉も一緒に覚えた。ジェノサイドは言葉だけだとかっこよくみえるが日本語に訳すと”国家あるいは民族・人種集団を計画的に破壊する”
ことだ。もっと恐怖を感じる言葉に変えたほうがいいのではと思った。
自分たちの言語や宗教を、他国が干渉して奪うことは侵略と同じだ。
日本も今の中国と同じようなことをしていたのだが、それを看過しては
いけない。
それにして中国も日本にされたことを新疆ウイグル自治区に同じことをするとは
なにをどう考えているのか。まったく謎だ。

前に読んだ本でもこの本でも論語とか四書五経の素読を幼いときからするのが良いと
言っている。意味が分からなくても何度も読んで感覚を養う。
私も子供に一度、素読をしてみようと言おうとしたが、多分しないだろうなと
思ってしまい、結局は何も言わずにいた。今この本を読んで素読のことを思い出した。
今ならなおさら素読は嫌がりそうだ。

こういう本を読むといかに自分が勉強していなかったのかわかる。中学、高校と
一体何を勉強したのか過去の自分に問いたいぐらいだ。
口語体と文語体なんて習ったかまったく覚えていない。文語体をもっと勉強していたら
昔の小説をもっとすらすら読めるのではないのかなと思うと後悔先に立たずだ。

”第四章 日本語を守るためにはどうすればいいのか”中の”日本の精神をどう受け継ぐか”で
”ただ、一昔前の日本人が発した日本語を通じて、当時の人たちが極端な利己主義に陥ることなく、公共のために責務を果たそうとする精神を共有していたという事実を知ってほしいのです。”
戦争時は極端な利己主義に陥ることなくと書いてあるが市井の人々はそうかもしれない。
現代は極端な利己主義に走る人もいるとは思うが、公共のために責務を果たそうとする
精神の人もいると思いたい。そう思わないと殺伐とした世の中になってしまうのではないか。

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