勝手に
人は良かれと思ってやったことがそうではないことが
ある。その人のために、その人のことを思って。
だがその思いが窮屈になり、その人を
追い詰めていく。
でもその本人が子供頃から問題があったなら
どうしても過保護になっていくのではないのだろうか。
思い込みが激しかったり、周りとの関りがうまくいかず
衝突して相手に取り返しのつかない怪我をされてしまったら
なるべく問題を起こさないように監視するのが
親や周りの大人の責任ではないかと思うのではないか。
私もきっと問題のある子どもだったら
監視するようになるし、なるべく社会ともかかわりを
もたせず、自分の手元におくようになるだろう。
母親もホテルの支配人の気持ちもよくわかる。
でも本人にとっては窮屈になっていくのがわかった。
両方の気持ちはとてもよくわかるけど、その場になれば
大人の気持ちの方がよくわかるだろうなと思う。
SNSで意味のない言葉や文章を勝手に神格化して
意味のある言葉や文章に勝手に解釈するのはありそうだ。
でも全く知らない人のことを信じるだなんて怖いことだ。
会ったこともない人のことを鵜吞みにするなんて
考えられないけれど、でも現に今の私もまったく知らない人のことを
鵜吞みにしている。いいか悪いか判断もせずに。
ネットを見ているとそういう思考になってしまうのかもしれない。
作者の小川哲(おがわさとし)のことをずっと
おがわてつだと思っていた。そう読みやすいのかな。
この作者の本は二、三冊読んでいるだけど、今回初めて
気が付いた。