「まずはこれ食べて」

装丁に騙された

内容
学生時代の友人と立ち上げた会社「ぐらんま」に家政婦の
筧みのりがやってきた。

感想
ご飯の上に目玉焼きの装丁に惹かれて、図書館で借りてきた。
第五話の「目玉焼きはソースか醤油か」の題名を見たとき、
私は子供の頃だったらソースだったけれど、今なら醤油のほうが
好きだなと思った。

装丁を見たら食べ物系ほんわかしたの話かなと思ったらそうでもなく
思ったよりも人間関係のドロドロしたもので、いい意味で
裏切られた。最後こんな感じで終わるとは思ってもみなかった。

紅一点の池内胡雪が家政婦の筧に対する態度が理解できた。
会社でも仕事に自信がない胡雪が来たばかりの筧に当たるのは
しょうがないと思うけど、筧にしてみれば?って感じだ。
でも筧は人生経験を豊かだからそんな胡雪の気持ちもわかってくれた。
筧のそういう、人を突き放しながら、愛情のある行動を自分もできるかと
言われたら、たぶん出来ない。筧のように黙って聞くこともなく、
しつこくうるさく聞いて、信用をなくしてしまいそう。
筧のように懐が大きくない。 

リンゴのデザートも作ってみたいと思ったけれど、一番作ってみたいと
思ったのは筧と桃田の二人で食べていた、辛ラーメンのチーズ二倍のり入り
プラスごま油とごまだ。一度辛ラーメンを食べたら、辛くて
味がまったくわからなかった。でもチーズを入れれば、辛さが和らぐから
おいしさがわかるかも。

この作者の本を初めて読んだ。前からこの作者の『三千円の使い方』は
読んでみたいと思ったけれど、機会がなくてまだ読めてない。
どんな感じの作品を書いているのか少しはわかった。
ふわふわ系ホンワカ系かと思ったけれど、意外に陰の人間の心理の描写や
人間関係ドロドロっぽい作品を書いていて、他の作品も期待できそうだ。

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