何かに縋らずにはいられない
内容
人類は滅亡するところだった。
そのために地下に巨大シェルターを建造する計画を立てた。
感想
地球の滅亡が自分が生きているうちに
起こるとなると何かに縋らずにはいられない。
自分だけでなく、家族や友人その他諸々の人も
すべていなくなる。想像しただけでも
恐ろしくなる。不安が次から次に押し寄せて
いてもたってもいられなくなる。
レンのように不満はあるけれど、絶望はしていない。
だからもし小説のような状況になっても
きっとルキⅡを信仰の対象としてしまうと思う。
神も仏にも助けを求めてしまいそう。
普段は神も仏にも信仰はしていないのに
困ったときの何とやらになりそう。
でも小惑星が衝突してもしなくても
神の仏もルキⅡもライディーチオも関係ないと心の奥底では
わかっているのではないか。そんなずるい私がいる。
久しぶりの山田宗樹の作品で読んでいて
わくわくした。期待した以上に面白くて
よかった。やっぱり外れがない。
最後は感動して泣きそうになった。光希が咲の伝言を
レオに伝えたところはじーんとした。
いつかはこの小説のように地球が滅亡するときが
くるのだろうかと思わず考えてしまった。