理解するのは一生無理かもしれない
内容
東洋哲学者の哲学を分かりやすく解説
感想
のっけからやられた。まず最初の最初でこの文章だ。
”東洋哲学とは何か?
まず最初にはっきりと断っておくが、本書を読んで東洋
哲学を理解することは不可能である。(中略)
この地球という惑星の中で空より高いものがないとわかるように、
東洋哲学の理解不可能性がわかるだけである。”
最初からこれを読まされたら自分自身が理解するのは無理だ。
それでも哲学とは何か、哲学と宗教とどういう関係があるのかが
知りたいのが勝った。完全に理解できなくても、端緒でも掴む
きっかけが欲しかった。
宗教との関係もこの本には簡潔に載っていた。
”(前略)ピラミッドの頂点にいる東洋哲学者は偉大な人物として
現実離れした伝説が付加されていき、ついには教祖として祭り上げられ、
その哲学が宗教へと発展していくのである。”
東洋哲学者とは究極の真理に到達したした人だ。しかしどういう解釈を
したのかその解釈の仕方がさまざまだ。それゆえにさまざま宗教が
出来上がった。だから仏教でも色々な宗派があるのだとわかった。
宗教がどういう風にできあがったのか、人の生活と密接して浸透
してきたのがわかった。入門編だけあってわかりやすい。
”だから、東洋哲学のたくさんのウソ(方便)に惑わされて、これは宗教だ、
迷信だ、非科学的だなどと単純に評して軽んじてはならない。
それらはすべて綿密に計算された方法論であり、「体験的理解(悟りの境地)」を
引き起こすため二五〇〇年かけて洗練され続けてきた人類の遺産、道具主義に
基づく偉大な哲学体系なのである。”
悟りの境地になるには体験的理解しなければならない。頭でわかったつもりに
なっては東洋哲学を理解したとは言えない。だから最初の時に
理解不可能だと書いていたのだ。
”「体験というものは、原理的にいって他人に伝達不可能である。」という
問題だ。”
この問題に対してエガちゃんが登場。なぜエガちゃんが登場するのかはわからないが
”「生まれたときから目が見えない人に、空の青さを伝えるとき何て言えばいいんだ?
こんな簡単なことさえ言葉にできない。だから俺、もっと頑張るよ」
エガちゃんすごい!!東洋哲学者の言いたいことを代弁しているとは。
だからYouTubeであんなに人気が出るのかと納得した。
ぶっ飛んだ事をしているエガちゃんだけど、本当は何もかも理解している?
やっぱりエガちゃんすごい!
東洋哲学を理解するのは体験しないと理解したとは言えない。
だから東洋哲学を理解するのは不可能だ。この哲学入門書を読んだとしても
外側をそっと撫でた程度しか理解していない。それでも、もう少し
哲学について理解したい。