「逃亡刑事」

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キャラクターが際立っていてドラマにしたい本

内容
真夜中に児童養護施設から抜け出し御堂猛は道の途中のカーディーラー跡で
赤い光点が灯っていた。猛は気になりカーディーラー跡に忍び込み、そこで
殺人現場を目撃してしまう。

感想
キャラクターが際立っていて面白い。主役の高頭冴子で千葉県警刑事部
捜査一課で階級は警部。一班を任されている。身長は180cmあり県警のアマゾネスと
あだ名で呼ばれている。
宏龍会渉外委員長の山崎岳海は組織のナンバー3と言われているが外見は中肉中背で
くたびれたサラリーマンにしか見えない。
児童養護施設で虐待を受けていた8才の御堂猛は入院している母親にへ会いに行くために
児童養護施設を抜け出す。その途中で事件にであってしまう。高頭冴子と一緒に逃走するときに必要最低限の持ち物を入れたリュックの中には国語・算数・理科・社会の教科書が入っていた。その時のセリフが印象的で”頑張って勉強したヤツはいい成績とるし、サボったヤツは悪い点取るだけだ。すっごい簡単な理屈だと思わない?(省略)そうやってちゃんと努力したヤツがいい点を取って、好きな大学に入れるんだろう。だったら学歴って頑張った結果じゃない。”こんなこと小学2年生が考えるかな。本当にいたらこの子は賢い子できっと将来は大物になりそう。

これらのキャラクターがいるがそれ以外にも組対の玄葉や千葉県警察本部長の越田征嗣など
濃いキャラクターが他にも出てきて、これだけキャラクターが際立っていると
ドラマにすると面白くなりそうな気がする。ドラマにするとどの俳優さんや女優さんだと
合うのか。それとも演技力で配役を決めるのか。そう考えると楽しくなってくる。
ドラマの製作者もこんな感じに(安直な考えではないと思うが)ドラマのキャストを考えるのかな。ちなみに私は主役の高頭冴子は米倉涼子か天海祐希が当たり役かなと思うが
もっと意外性があるほうが面白いかもといろいろ考えるのも楽しい。

中山七里の本にはいつも何らかの問題提起が書かれている。児童養護施設での虐待行為や暴言など頼れる大人がいない中でどういう風に子供のことを守ってやることができるか。
”児童相談所が聞き取りをしようとしても、子供たちのプライバシーを護るという名目を盾にとって協力を拒む施設があるんですよ”
このセリフによって子供が虐待を訴えてもなにも出来ない状況になってしまう。
児童相談所の人数や他の機関の介入の仕方を改めて考え直すことが必要だ。
もう一つ、気になったのが西成のA地区での生活保護を受けらる人と受けられない人の
ことだ。どうしても生活が出来なくなったら市や県や国が助けてくれると思っていたが
そうではなさそうだ。西成のA地区だけの問題ではなく全国的な問題だ。特にコロナになってから飲食店の閉店や会社の倒産が増えているのに国は高みの見物のようになかなか
給付金の申請書を申請しにくくしたり、給付金をすぐに支給しなかったりあまりにも切羽詰まった人たちのことを考えていない。こういう根底にあるのは生活保護者に対する考えと同じではないのか。もっと国民と同じ目線で福祉問題を考えないと日本はだめになる。

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